こんにちは、大阪京橋数学塾A4Uの六人部です。
今回は久方ぶりの入試解説いってみようかと思います。
取り上げる問題は2021年度の開明中学入試問題です。
開明中学2021年度1次後期大問3
問題
A君は家から公園まで歩いていくと54分かかり、自転車に乗っていくと15分かかります。ある日A君は家から自転車に乗って公園に向かいました。途中の本屋の前で自転車を降りそこから歩いて公園まで行ったところ、家を出てから公園に着くまでに41分かかりました。このとき、次の問いに答えなさい。
(1)A君が歩く速さと自転車に乗って進む速さの比をもっとも簡単な整数の比で表しなさい。
(2)自転車に乗っていた時間は何分間ですか。
(3)家から本屋までの道のりと本屋から公園までの道のりの比を最も簡単な整数の比で表しなさい。
解説とポイント
解説
\begin{eqnarray}&&(1)\bfこれは中学入試では頻出の考え方。かかった時間と速さは逆比になるので\\[5mm]&&\bf(歩き):(自転車)\ =\ 15:54\ =5\ :\ 18\\[10mm]&&\bf(2)自転車に乗っていた時間を□分とすると\\[5mm]&&\bf18\times□+5\times(\ 41-□\ )=\ 18\times15\\[5mm]&&\bfという本屋を経由した場合と本屋を経由しない場合についての\\[5mm]&&\bf距離に関する等式が成り立ちます。これを解くと\ □\ =\ 5\ 。\\[5mm]&&\bfしたがって自転車に乗っていたのは\ 5\ 分間。\\[10mm]&&\bf(3)自転車で\ 15\ 分進めば公園に行きつくわけですから、\\[5mm]&&\bf家から本屋までは自転車で\ 5\ 分なら本屋から公園までは\ 15-5\ =\ 10\ 分となります。\\[5mm]&&\bfしたがって(家から本屋):(本屋から公園)\ =\ 5:10\ =\ 1:2\ となります。\end{eqnarray}
掛かった時間と速さは逆比になるというのは中学入試では頻出ですが、これを丸暗記するのではなく家から公園までという同じ道のりを進んでかかった時間が短い方が速い、かかった時間が長い方が遅いという感覚が大切です。
50メートル走でタイムが短いという事は走るのが速いというのと同じです。
問題をただ字面でとらえるのではなく日常の感覚に照らし合わせて考えると変なミスをしなくて済みます。
悩んだら身近な例で考えると良いでしょう!
まとめ
久方ぶりの解説記事ですがいかがでしたか?
この他にもいくつか解説記事がありますので興味のある方はご覧ください。
≫『【開明中学入試】2019年度1次前期大問 2(4)』
≫『【開明中入試】2020年度1次前期大問2 (1)』
≫『【開明中入試】2020年度1次前期大問 2 (2)』
≫『【開明中入試】2020年度1次前期大問4』