【公立高校入試2024年度対応】大阪府高校入試数学C問題

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【保存版】大阪府高校入試数学C問題まとめ記事2017年〜2019年

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こんにちは、高校受験の専門家、大阪京橋数学塾A4Uの六人部です。

今回は大阪府の高校入試問題『数学C問題』についてのお話です。

平均点は2016年度、2017年度とかなり低かったのですが、

2018年度、2019年度と連続で高くなっています。

2020年度は平均点が下がって2016年度並みとなりました。

2021年度は平均点がかなり上がりましたが新型コロナウイルスの影響により出題範囲が狭まったのでC問題のサンプルとしてはあまり参考になりません。

以下にデータを載せておきます。

大阪府教育センターのデータから引用しましたので、数値は信用できるものです。

2016年度(平成28年度)データ

90点満点に換算すると平均点は39.78です。

2017年度(平成29年度)データ

90点満点に換算すると平均点は25.74です。

得点率のデータも悲惨なことになっています。

平均点の低さが表れていますね。

2018年度(平成30年度)データ

2018年度はかなり問題が簡単だったにもかかわらず、平均点は50点台でした。

90点満点に換算すると平均点は50.58です。

平均70点くらい行くのでは?と思いましたがそうでも無かったですね。

しかし、かなり上がったのは確かです。

2019年度データ

90点満点に換算すると平均点は52.2点です。

確実に難しくなるであろうと予測していましたが、更に簡単になってしまいました。

特に思考力や判断力を要する問題もなかったので、北野や天王寺では高得点がバンバン飛び出したことでしょう。

【2020/7/16追記】

2020年度(令和2年度)データ

2020年度はそんなに難化したとも思わなかったのですが平均点が大きく下がりましたね。

90点満点に換算すると平均点は37.17点です。

例年通り整数問題は正答率、無答率が高いです。

全体的には大問1の出来が悪かったのかなと感じます。

【2021/7/22追記】

2021年度(令和3年度)データ

新型コロナウイルスの影響によるテスト範囲の削減により平均点が大きく上がりました。

90点満点に換算すると平均点は57.1点です。

各問題ごとの正答率は以下の通りです。

大問1の得点率が例年に比べると高い水準になっています。

高い平均点も納得という感じですね。

範囲削減の影響が顕著に出ているので翌年度の参考にはしない方が得策です。

【2022/7/15追記】

2022年度(令和4年度)データ

令和4年度は平均点が更に高くなりました。

90点満点に換算すると平均点は59.49点です。

これは新型コロナウイルスによってテスト範囲の削減があった2021年度よりも高い水準です。

各問題ごとの正答率は以下のようになっています。

大問1の正答率が2021年度と同様に高い水準になっています。

範囲削減は無かったものの、いつコロナウイルスが蔓延するか分からない状況であったため難度を調整してあったのかもしれません。

もしくはC問題の平均点が他科目に比べて低くなっていた経緯を問題視していて、これくらいの平均点が妥当と考えている可能性もあります。

しかし、このままでは理科や社会の方が平均点低いですからバランス的には良くないですね。

過去の平均点が低かった理由

北野高校や天王寺高校、茨木高校などを受験する生徒はいわば中学生のトップ層であるはずです。

それならば、もっと点数取れそうなものですが取れない理由がそこにはあります。

教科書の内容からはみだし始めている

従来、公立高校の入試というものは中学教科書の内容の中から作成されていましたが、それが崩れ始めているように思います。

私立の進学校で出題されるような問題に近いですね。

特に『整数問題』『不定方程式』などは高校範囲ではありますが、これからも狙われそうです。

上手いと思うのは中学教科書に全く載っていないわけではないというところ。

少しは練習したことがある問題なのですが、少しかじっただけでは太刀打ち出来ないような問題が出るという事です。

他の都道府県の入試から考えても、このような流れは加速していきそうです。

高校の教科書や問題集で対策すると良いでしょう。

(2018/11/1追記)

2018年度の問題も教科書の隅をつついてくるような傾向は崩れていません

練習したことがあるかどうかで得点率にかなり差が出そうな問題は出されています。

2018年度大阪府公立高校入試数学C大問1(7)』『2018年度大阪府公立高校入試数学C 大問1(6)

(2019/7/19追記)

平均点が高くなっているということは、問題傾向に慣れてきたのではないか?と考えることも出来そうです。

しかし、そんな事はありません。

2018年度、2019年度は問題が本当に簡単でした。

2019年度の問題で正答率が低かった問題の中に中学入試でよく出題されるような問題がありました。

比を利用する、どちらかといえば理科っぽい問題です。

やり慣れていない問題を出すという傾向は崩れていません。

(2022/7/15追記)

やり慣れていない問題を出すという傾向はここ3年くらいはマシになってきた印象です。

大問1では整数、資料の分析からの出題が連続しています。

資料の分析の問題は文章が長い割りに問うている事は単純です。

整数の問題に関してはC問題導入当初よりは難度が下がってきましたね。

問題構成

これも大きな要因と考えています。

関数で大問1つが構成される事が無くなりました。

中学範囲で関数の問題となると、ある程度パターンが決まっているので、そこで数問出題されればドミノ式に得点を重ねるチャンスですが、それが無くなったんですね。

しかも、今までなら(1)(2)(3)(4)と大問の中で後々必要となるものを順に答えさせるので、序盤の問題は終盤の問題のヒントになっている場合が殆どでした。

しかし、現在は関数が小問で扱われるため、いきなり何の手がかりも無い状態で難しいことを聞いてくるので解きにくくなっています。

図形問題

平面図形、空間図形は必ず出題される

教科書の終盤の単元だという事、つまり授業で習うとすれば、3年生の二学期後半以降(11月以降)であるという事が得点出来ない要因でしょう。

塾に行かずにトップ校受験する人は少ないと思いますが、定期テストなどの対策だけしかしてくれないような塾では間違いなく対応が遅れます

熟練度をできるだけ早く上げる対策と余裕があるなら『メネラウスの定理』や『チェバの定理』など、高校で習うような図形の知識も身につけて、武装しておきたいところです。

(2018/11/1追記)

計算力が問われるような問題も増えそうなので、工夫する計算問題の練習は必須です。

今後の高校入試で狙われる思考型の計算問題

文字式の和を含んだ分数式の帯分数化などは出来るようにしておくと良いでしょう。

(2022/7/15追記)

大問1がそれなりの難度で点数を取りやすくなってきているので大問2や大問3の出来も今後は重要になってくるでしょう。

問題数について

問題数についてですが、2016年度から2020年度までそれほど変化がありませんでした。

しかし、将来的には問題数に変化がありそうな気がしています。

それは、2020年度大学入試改革に合わせた動きによるものです。

これは高校と大学の接続を狙っての改革なのですが、当然それを狙うなら中学から高校への接続も必然的に重要になるわけで。

実際、さまざまな変化が各都道府県の入試にも表れています。

(2021/07/22追記)

2021年度は問題数が変化しましたが、これは範囲削減による影響なので2022年度の参考にはならないでしょう。

この先どうなっていくか?

問題数が減少する傾向になるのではないかと予想しています。

なぜなら、思考型の問題が増えるから。

思考型とはどのような問題か、読むのに時間がかかるようなストーリー型の問題いくつもの表やグラフを読みながら解く問題、問題を解くのではなく作る問題、いわば誰もが初見であろう問題です。

このような問題は解くのに時間がかかります。

つまり問題数は減り、1問の配点は上がるということです。

1問のミスが命取りになる試験になるかもしれません。

普段から良く考える習慣をつけておかねばなりませんね。

せっかちな人、要注意ですよ!

まとめ

今回は数学C問題のお話でした。

数学で高得点取っちゃえば合格が決まるような気さえします。

いや、決まるでしょう。

70点取れれば貯金が30点できますからね。

高得点とるには準備が必要ですよ!

付け焼刃かもしれないけれど、刃は刃。

もう遅いと思って何もしないのが最大の愚策です。

(2022/7/15追記)

近年の傾向を見る限り5教科の平均点が揃ってきているので数学が出来れば強烈なアドバンテージになるというような事は無くなってきています。

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