「大量に問題をこなしているのにできない!」 「必死こいてついていってんのになんで?」
中学受験の大手に通っていて、そんな悩みはありませんか? 実はこれって、かなり起こりがちな「大手あるある」なんですよね。過去、多くの保護者の方が同様のお悩みを抱えて相談にいらしています。
「大手塾のやり方が悪い!」とか、そういったことではありません。むしろうまく乗っかれば、大手塾のやり方のほうがサクッと受かってしまいます。
では、大手塾の授業はどんな感じなのか?まずはご説明していきます。
大手塾の授業ってどんな感じ?
受験学年に差し掛かると、大手塾ではパターン暗記したものを活用して、問題をどんどん解くことが大部分を占めます。
つまり、宿題など毎日の課題で身につけたものを、「この場合はこう!」「あの場合はこう!」と問題に適用させ、型にはめて入試レベルの問題を解けるようにしていくんです。どのタイミングでどの引き出しを開けるかの訓練といえます。
そのために授業とは別に、毎日大量のパターン処理の練習を繰り返すんですね。このやり方はとても効率が良いので、ハマる子にはかなりうまくいきます。
大手塾のやり方が合う生徒(うまくいくパターン)
パターン学習に疑問を持たず、「あぁ、この場合はこうなんだな!」と素直に飲み込める子には、パターン学習をやらせる効果は大きいです。
国語力と記憶の定着力が両方とも高い水準にあるといえます。このタイプは途中で躓くような問題が起きにくいですね。
以前、京都大学に進学した生徒(大手中学受験塾卒)が、こんな話をしていました。 「小学校のときは距離が出てきたら時間で割るか、速さで割るかやから、いずれにせよ割ればええんやろって感じで問題解いてたわ。いつの頃からか忘れたけど、計算の意味を考えるようになってたんよなぁ」
このように量をこなす中で、自ら理解を深めていき、質に転化する例もあります。
パターン学習がうまくいかない生徒
すでに述べた通り、パターン学習においては「どの場合か」の判定が最も重要です。
習ったのと異なる表現の問題であったとしても、噛み砕いて「あの問題と一緒だな」と置き換えたり言い換えたりすることができる力。つまり、問題の状況を正確につかめるだけの「国語力」が必要なんです。ですから、パターンで解くには国語力が不可欠なのです。
加えて、やり方だけでなく、その問題文の状況込みで覚えておけるくらいの記憶力も必要です。
ということは、成績が上がらないのは勉強量が足りないのではなく、以下の2つが原因です。
- 国語力不足
- 記憶の定着不足
あるいは、この両方が不足していることです。
どの場合かによって気をつけることは変わってきますし、単元ごとに原因が異なったりもしますからグラデーションはあります。例えば「速さ」に関係する分野は記憶の定着不足が原因なのに、「割合」の分野は国語力不足が原因になっている、などです。
勉強でもスポーツでも、自分ができないことを意識しながら改善していかないと、余計に時間がかかっちゃいますよね。
手当たり次第に時間をかけてやった割には改善できないという状況になったりしたら、やるのも嫌になってきてもう地獄。当然、嫌々取り組んでいるもんだからできるようになるわけがありません。負のスパイラルの完成です。この状況に陥った子は、塾の授業中は死んだ魚のような目をして、お地蔵さんのように席に座っていますよ。
ほな、大手の中学受験塾の現在苦しんでいる子たちに対するフォローってどうなん?
大手塾は扱う生徒数が多いので、対応は機械的なものになります。まあ、仕方がありません。
模試や公開テストの成績をみて、「この分野の点数が低いから、予習用のテキストの対応する部分をやり直しておいて!」などと促される。それでも分からないとなれば、個別の授業を取るなどのオプション講座を勧められる。その程度です。
大手塾の個別の授業なんて、一斉授業を担当している講師とは違う先生が対応する可能性が高いですからね。最難関を目指せるレベルの生徒が伸び悩んで個別の授業を受けたのであれば、エース級の先生が対応するでしょうが、中堅校を志望する生徒にエース級の先生はつきません。
大手は最難関の合格実績を出してなんぼの世界ですし、人的資源にも限りがありますから、そうなってしまうのも仕方のない気はします。理解はできますが、「さらに課金してそれかよっ!」って感じにはなりますよね。
では、どういう授業が必要なのか?
パターン訓練が合わない場合、大手塾のやり方は必ずしも最善ではありません。
中学受験の生徒は基本的にはマンツーマン指導です。当塾(A4U)も個別指導が専門なので、ここは知見があります。実際にどういうやり方がいいのかご紹介します。
1. つまずいている箇所を見つける
最初はテストの結果や面談で、どこでつまずいているか見当をつけます。ここは大手と変わらんでしょう。違うのはこの先です。
2. まず、問題を一緒に解く
問題文を一緒に読んで確認したら、「ほな、任せた!」という感じで、いったん自力で解き進めてもらいます。この段階では、答えにたどり着くための指導はしません。
3. 解く様子(プロセス)をじっくり観察する
すんなり進んでいる計算、やろうとしてやめた計算なども把握します。合っている計算も間違っている計算も「それは何を計算してるん?結果、何が求まんの?」など、確認しながら進めていきます。
確認というと固い感じがしますね。勉強の事ばかり聞くと「突っ込まれたくないから不用意な発言は避けよう!」という意識が働いて黙っちゃう子がいるので、「学校で何かおもろい事あった?」とか、勉強と関係ない雑談も交えつつやり取りをします。
そんな感じで「できないことの確認」と「話しやすい環境づくり」からスタートです。
4. やっと問題の解説に入る
つまずいている部分がある程度明らかになったら、該当する問題の解説を進めていきます。
他分野にも応用が利くような問題は、ノートを作成し考え方を書き込んで蓄積していきます。見開き左側に問題を貼り、右側に考え方で重要な部分を解説しながら書き込んでいきます。
書き込んでいる最中も「ここまでで分からんとこある?」という風に確認しながら進めます。これで最後まで解き切って、分からない問題を理解した状態になったら最初の段階はクリアです。
5. 次に再現性を高める段階に入る
「再現性」なんて書くと堅苦しく感じますが、要するに復習です。
A4Uには大手塾の仕組みで成績が伸びなかった生徒が多く、そういう兼塾の生徒に新たに問題を渡したりはしていません。ノートに貼ってあり、わかるようになった問題を「どんな作戦で式を立てたか」などを思い返してから、夜寝るようにしてもらっています。
「ゴールまで道筋が明確にイメージできるならOK。あやふやな部分があるならもう一度解きなおす。それでも分からないときは必ず質問してな!」と生徒には伝えています。
6. あとは受験までこれを繰り返し
同じ問題を何回も聞きに来る生徒は申し訳なさそうにしているときもありますが、「大丈夫、大丈夫、一回聞いて覚えられるなら誰も苦労せんて!」といった感じで、分からないことをつぶし続けます。
何かすごい事をやっているわけではありません。少し考えれば分かることは暗記しないとか、この考え方はゼロからスタートすると時間がかかり過ぎるから覚えておくとかね。
試験で点数を最大化するためにやれる事を地道に指導するのが個別指導です。これがA4Uの授業です。
地道なだけに手間がかかるんです。
「大手では受けられない授業ここにあり。」やね!
