以下、いただいたまま原文で投稿いたします。
A4Uは質問対応や添削がとても丁寧で、わからない所や苦手な所を徹底的に鍛えることができました。不安な所などを個別にレクチャーしていただき勉強が進めやすかった所も集団塾にはない長所だったと思います。
特に郡山先生には共通テストや二次試験前日まで親身になってサポートしていただきました。本当にありがとうございました。
中学では授業についていけず、1人だけ別室で授業を受けさせられた上に定員割れの高校に落とされた僕の入塾を許可していただき、ここまで引き上げていただいたA4Uという塾に感謝の言葉もありません。ひとかたならぬご厚意に心よりお礼申し上げます。
僕は現役+5年という歳月をかけて医学科に合格しました。
せっかくなのでこの場を借りて受験生の方や、これから受験生になる方向けにアドバイスといってはなんですが僕が長い受験勉強において得たものをお伝えしようと思います。これを読んでくれた方々には僕と同じように多浪してほしくないです笑
全ては書ききれませんが、合格するために何が必要か、どうすべきか、何に注意すべきかを僕なりにまとめて見ました。あくまで参考程度でお願いします。
まず敵を知り己を知ること
自分と目標のステータスを調べ尽くすことで何をすべきかが見えてきます。
受験は孤独な戦いです。例え親や支えてくれる先生や友達が大勢いようと、勉強するのも試験会場で鉛筆を握るのも合格するのも不合格するのも自分であることを忘れないことが大切です。環境に安心してさぼってしまわないように注意してください。ただし周りへの感謝は忘れないでください。彼らがいないとあなたはそもそも戦えないからです。
僕は現役+5年もの歳月がかかってしまいましたが、ここまで時間がかかった主な原因は、自分なりの最適な勉強のやり方が解っていなかった所にあると思います。もしこれを読んでいる人でまだ自分なりの最適な勉強法が確立できていない人はその模索を最優先すべきだと思います。最適な勉強法は本当に人それぞれなので正解はありませんが、この調子で勉強していけば絶対に伸びるという確信が持てれば、その勉強法がその人にとって最適だと思ってよいと思います。以下に勉強法や心構えを記述しますが、これはあくまで僕の場合はということになります。
インプットとアウトプットのバランスに注意
インプットに偏ると実戦力つまり得点力が低下し、アウトプットに偏ると知識の抜けが生じてきます。インプットばかりで成績が伸びてない人は、過去問を解きまくるなどのアウトプットをしてみてください。飛躍的に成績が伸びると思います。僕の3浪目がそうでした。
模試やテスト直しは必ずすることをお勧めします。模試は自分の学力の健康診断です。不健康な所を直さないでいると健康診断を受けた意味がないです。とは言うものの僕も復習は嫌いでした。メンタルが弱かったのです。笑
メンタルの弱い人は模試を受けたその日の夜に、白紙で提出した所や全く手がつかなかった所だけ復習するのが良いと思います。細かいところは模試の結果が返ってきたときに確認します。
模試、テスト直しについて
テスト直しは爆撃復習を勧めます。爆撃復習は僕が勝手につくった言葉ですが、やり方はこうです。ある問題を間違えたならば、その問題だけでなくその問題の関連事項を分野や科目をまたいで復習する。例えば滴定の計算問題を間違えたとします。その問題を復習した後に自問自答します。滴定の他の計算問題は何があったかな、逆滴定大丈夫?二段滴定解き方わかる?酸化還元滴定に用いる器具の名前、扱い方や管理方法は?標準溶液の作り方手順は?てか指示薬の役割となる過マンガン酸カリウムやけどマンガンって他にどんな化合物があったっけ?何属や?マンガン単体の色は?マンガン乾電池書ける?電池は他に何あった?一次電池と二次電池の違いは?二次電池全部言える?鉛蓄電池何に使われてんの?せっかくやし電気分解の基礎も確認しとくか…そういや活動電位はどうして起こるやっけ?静止電位は?ナイス爆撃!!!
ミスについて僕なりの解決法
ミスには大きく2つあると思います。1つはそもそもの学力に起因するもの。もう1つは不注意に起因するもの。前者は学力をつけてアウトプット練習すれば解決します。問題は後者のケアレスミスです。
ケアレスミスは受験生、特に医学部受験生の敵です。解法が解っていても、一発のケアレスミスで0点となることがあります。僕は4浪の時に大分大学医学部医学科を受験して不合格でしたが、後10点あれば合格でした。後に数学の得点率が50%なかったことが成績開示により判明しました。ケアレ・スミス氏が出現したのです。ケアレスミスは特に数学では絶対にしてはなりません。化学などで計算ミスをしてもせいぜい5点~8点ほどの失点で済みますが、数学では大問ひとつ丸ごとなんてこともあります。
僕なりのケアレスミスの排除法を記します。僕たちは人間なので残念ながら100%無くすことは出来ません。しかし、限りなく0に近づけることは可能です。ケアレスミスに対して2つのアプローチをします。
①日頃から自分のミスパターンを記録する。
②一行ごとに見直すまたは解き直す
①について、
ミスパターンは無限にありますが、自分がやりがちなミスにはパターンがあります。僕のミスパターンの一部を紹介します。
・両辺にしないといけない処理を左辺のみでしがち
・回転体の体積においてπをつけ忘れがち
・分数がらみの計算ミスしがち
・移項時に符号をまちがいがち
・約分しわすれがち
・置換積分で範囲の変化を忘れがち
・求められるものを読み違いがち (△ABDを求めよ→△ABC求めてる)
・etc
上記は記録したミスパターンのほんの一部です。自身のミスパターンを覚えておくことで次に自分が同じような状況になったときに、意識することができます。ワクチンと同じ原理です。
②について
自分のミスパターンが解れど、ケアレスミスは次から次へと出てきます。やりがちなミスパターンが解っても、把握しきれていないミスを本番でやらかす可能性は十分にあります。そのため一行ずつ、もしくは1ブロックずつ見直しながら進めていくことをおすすめします。自分の書いたことをにミスがないか確認しながら進むということです。これにより予測不能なミスに対処できます。僕は香川大学の本番でこれを実践し、解答出来たところはすべて正解していました。確かに一行ずつ見直すのは面倒臭いです。ですがもう一年浪人する方が面倒臭いと思います。
①②が出来ていればケアレスミスで泣くことはないと思います。ケアレスミスは「なくす」のではなく「気づく」ものであると思います。
最後に注意点なのですが、先程ミスには学力起因と不注意起因の2つがあると言いました。それらの混同に注意してください。
学力起因ミスなのにケアレスミスと片付けてしまうと、いつまでたっても成績は伸びません。混同しないようにする方法は簡単です。上記②を実行してください。同じところを数回解き直してもなお間違った場合、これは不注意ではなく学力が足りないということになります。
模試の判定について
基本的に参考程度と思っておくのが良いです!
判定を信用し過ぎないように注意してください。A判定で受かるのなら僕は3浪で受かってます。僕の友人には最後の模試の判定がEだったのに、産業医科大学医学科に受かった人もいます。模試と本番では傾向が絶対に違います。大切なのは受ける大学の赤本を研究しつくすことだと思います。最低5年分はやりましょう。
共通テストについて
新しい形式のテストですが、学力があれば問題ありません。実は共通テストを作問している大学入試センターは、共通テストの平均点を5割程度に設定するとは公言していません。確かに試行調査の平均点は5割程度にすることは公言しましたが、実際本番のテストで平均点5割を目指すとは言ってないのです。
大学入試センター発表(←詳しくはこちらを)
試行調査が5割設定だから本番もそうであるとメディアが勝手に言ってるだけです。もっと言えば大学入学センターはセンター試験の平均点を6割程度にすることも公言していません。ではなぜ試行調査の平均点を5割に設定したのでしょうか。それは僕が思うに、試行調査受験生の8割が高校2年生だからです。高校2年生で5割なら高校3年生なら6割くらいはとれるだろうという推定の元に設定されたと思います。
試行調査の問題はひどいものもありました。これは、通常作問には2年以上かけ、数百人体制で行われるのに対し、試行調査の作問は半年少ししかかけていない上に、少ない人数で作られたことが原因の1つだと思います。
したがって、来年の共通テストもおそらく平均点は、センター試験とは大きくは変わらないでしょう。お勧めの対策はとにかく過去問です。正直過去問以外要らないです。僕はほぼセンター試験の過去問と試行調査で対策しました。赤本、黒本、青本、緑本とありますが、お勧めは全教科赤本です。書店に売られてる予想問題は力試し&知識補充程度に考えておくと良いと思います。緑本の国語を3回ほど解いたのですが、すべて150点以下でした。しかし本番では国語182点で自己ベストを更新できました。予想問題と本番ではあまりに問題の質が違うのです。
試験の心構えについて
試験の心構えは人それぞれありますが、僕は「いつも通り」を意識して臨んでいました。力んでも何しても結果は同じですから、変に点数をとってやろうと考えずに、いつも通り問題を解いて自分の学力をその試験にコツンとぶつけて帰ってきたらいいのです。自ずと結果は出ます。
一発勝負について
僕は私立の医学部を受けていません。というよりも親に私立医学部の受験を許されませんでした。
共通テスト86%とれており後期国立医学部も射程圏内に入っていましたが、これ以上は気力が限界だったので、後期は医学部以外の学部に出願していました。つまり前期国立医学部一本勝負でした。本当に怖くて不安な戦いでした。もし僕と同じような境遇の方が居れば、その方にこの言葉を送りたいです。
「難関大学を10個受けたとき、力のある人は10個受かる。逆に力のない人はすべて落ちる。だから力があれば1個でも問題ない。」
僕はこの言葉に何回も助けられました。
焦りや不安について
秋から直前期にかけて不安な気持ちが大きくなり、焦ります。焦りすぎてどんな勉強も手がつかなくなり、質が落ちてしまいます。どうしてこんな問題も解けないんだと悪循環になってしまうこともしばしば。もしそういう状態に陥り、どうしようもなくなってしまったならば以下の言葉を参考にしてみてください。僕の友人の言葉です。
「一歩一歩着実に」
ベタでありがちな言葉に聞こえますが、この言葉は核心をついていると思います。焦ってあれもこれもやるより一日一日昨日の自分に勝利し続け、確実に階段をあがればよいのです。例え学んだことが1つでも、焦って何も身にならないよりましです。またこの考えは受験勉強だけでなく、この先、僕たちを待ち受けている様々な試練にも使えると思います。